#9 あいまいに言えて、便利なwhile From Rich
英語なるものはなんと面倒なものか……。
何の因果か受験英語しか知らないのに、外国人バーで英語を使わなきゃならなくなった俺、兵衛門。
日本語を直訳しても、ちっとも自然な英語にならないから、毎日のようにいろんな人から訂正される日々だ。
この間も、変に難しい言い回しをして、Richに訂正されちまった。
「人見知りなんだよ」って言いたいときに、
It takes her longer than normal people to get used to someone.なんて言い方は、しないんだね。
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「あれ、彼女、みかけない顔だね」
ふらっと入って来たリッチが、オレとさっきまで話していた女の子の話を振ってきた。
「ああ、彼女、ゼミの後輩なんだ」
「おっと、兵衛門も隅に置けないねぇ。可愛い娘じゃん」
「そういうわけじゃないって。バーで働いているって言ったら付いて来られちゃってさ」
「そんな所から始まる恋もある~♪」
「変な歌、歌うなよ。リッチ」
ゼミの後輩の石川はるかをそういう眼で見たことがなかったので、変にぎこちなくなる。
「リッチが、可愛いってさ」
と、はるかに伝えると、ショートボブにカットした黒髪を乱暴にかきながら「へへへっ」と変な声で応えてきた。
う~む、色気のない。。。
"Hi! I'm Rich. Nice to meet you."
「えっと~、えっと。。。。」
おっと、どうしたんだ。はるか。顔、真っ赤にして。オレより英語が出来るんじゃなかったのか?
「わたし、帰る!」
なんじゃ、そりゃ?
「兵さん、今日の分はツケで」
おい、おい、初めて来た店で、いきなりツケかよ。
はるかは、スツールから飛び降りるとコートをつかんでWillを飛び出していった。
"What's going on?"
"Never mind. She looks shy. It takes her longer than normal people to get used to someone."
(気にしないでいいよ。あいつ、すげ~人見知りみたいだね。人に慣れるのに他の人より長くかかるんだよ)
"Oh!, That's such a long sentence."
「? じゃあ、どういうのさ?」
あいまいに時間を言えるwhile
リッチ 「そうだね。longって言っちゃうと、ほんとに『長~い』って印象になるから、曖昧に言えるwhileがいいんじゃないかな」
兵衛門 「while? 『~している間』のwhile?」
リッチ 「そう。かっちりと意味を伝えたがる英語にしてはめずらしく、相手に任せるあいまいな時間をあらわせる」
兵衛門 「へぇ~。英語にもあいまいな表現ってあるんだ」
リッチ 「そうだね。でも、頻発するのはよくないかな。How long is a while?って聞き返されちゃうこともあるからね」
兵衛門 「やっぱり」
リッチ 「でも、今回の場合はIt takes her longerっていうよりは」
兵衛門 「It takes her a while to get used to someone.ね」
リッチ 「そういうことだけど、さっきの言い回しにはもう一つ変なところがある」
兵衛門 「ええ~。どこ?」
リッチ 「それは次回のお楽しみってことで」
兵衛門 「けち~」
Dialogue written by Rich Eddington
Deido : Shall we go to the cimema later?
Hyoemon: I have to do some homework for a while, but I'm free this afternoon.
Deido : O.K. I'll watch T.V. until you finish studying.
Hyoemon: Great. See you in a while.
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