#6 Do you know ~?って、失礼?
英語なるものは何と面倒な物か……。
何の因果か勉強での英語しか知らないのに外国人バーに入ってしまった俺は思った。
今日も、ディドの妹さんのキャサリンさんに絡まれちまった。
Do you know ~?って、よく考えたら、失礼な言い方だよね。やっぱり。
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11時過ぎるとさすがに、客足も引く。閑散としたBar Willだが、ここからが常連さんの時間だ。混んでいるときには来ずに、暇なときに来てくれるといういいお客さんたちなのだ。ありがたい、ありがたい。
案の定、カランっとドアベルの音がしてキャサリンさんが顔を出す。思わず、顔がこわばる。同僚のディドの妹さんなのだが、酒乱なのだ。何度、ひどい目に合ったことか。。。ディドとは似ても似つかない金髪の美人なのに惜しい。
「兄さんは?」
「奥に居ますよ。呼んできましょうか?」
「いいわ、生まれたときから、彼の顔は見ているから」
おっと、どうしたのか、今日はちょっと機嫌が悪い。しかも、ここに来る前に呑んできたな。眼が据わってる。なんとか、機嫌をとらねば。
“Well, do you know “Flowers for Algernon”? I read it again and I cried my eyes out. That is such a good story.”
「そういえば、『アルジャーノンに花束を』って知ってます? この前、読み直したんですけど、また号泣しちゃって、あれいい話ですよ」
"What are you saying? I read books sometimes too you know!"
うっ、いつにも増して、手厳しい。しかも「なに言ってんの?」ってどういうこと?
そんな失礼なこと言ったのか俺は?
「ぎゃっ」
客が居ないことをいいことに、キャサリンさんの腕が伸びてきた。あっという間に羽交い絞めにされてしまう。く、苦しい。
「ディ、ディド……」
「はい、はい」
いつの間にやら、奥から出てきたディドが助けてくれる。いったい、何でこんなことになったんだ?
Do you know ~?は危険!
ディド 「ああぁ、また、兵衛門、やっちまったね」
のど元をさすりながら、ディドを見上げる兵衛門。
兵衛門 「やっちまったってなにさ? 知ってる?って訊いただけじゃねぇか」
ディド 「そりゃ、そうだけど。そういうときのDo you know ~?はタブーフレーズだよ」
兵衛門 「?」
ディド 「だって、Do you know ~?って『知ってる?』って知識を訊いているわけじゃん。虎視眈々とからむ機会を狙っているキャサリンにそれを言ったんじゃ、虎の前に鴨ネギ。知らないことを馬鹿にしてんのか? ってからまれちゃう」
兵衛門 「う~む、やくざの論理だなそりゃ」
ディド 「でも、ビジネスの場面ではやっぱり、使わないほうが安全」
兵衛門 「ふ~ん。じゃあ、Do you know ~?の代わりにどう言えばいいのさ?」
ディド 「『知ってる?』じゃなくて、『したことがある?』ってことで」
兵衛門 「なるほど、have+p.pかぁ」
ディド 「そういうこと」
兵衛門 「Have you ever read “Flowers for Algernon”?ね」
ディド 「そういうこと」
兵衛門 “I’ve got it. Ta!”
Dialogue written by Rich Eddington
Nagai : Yes! My team Kashima Antlers won their match!
Hyoemon: What was the score?
Nagai: three – nil!
Hyoemon: Who scored the goals?
Nagai : Have you heard of Marquinhos? He scored all 3 goals.
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